体外受精(IVF)を成功に導く鍼灸・漢方の使い方

体外受精(IVF)は、多くの方にとって希望となる治療法です。しかし、高額な費用と精神的な負担から、「できることはすべてやりたい」と考える方がほとんどでしょう。

東洋医学は、IVFの成功率を高めるための体内の環境づくりを専門としています。ここでは、鍼灸と漢方が、IVFの各ステップでどのようにサポートできるのかを具体的に解説します。


I. 東洋医学が目指すIVF成功のための「土台づくり」

IVFの成功は、採卵できる「卵子の質」と、受精卵を迎え入れる「子宮の環境(着床力)」という二つの「質」にかかっています。鍼灸・漢方は、この二つの質を向上させることを目標とします。

1. 卵子の質の向上:タイムリミットのある在庫を守る

女性の体にある卵子は、男性の精子とは異なり、生まれながらにして数を持ち、それが毎月消費されていく、いわば「タイムリミットのある在庫」です。妊娠を望むまでの数十年、体の中でこの大切な卵子をいかに良い状態で「保管」できるかが、未来の妊娠力を大きく左右します。

だからこそ、妊娠を意識する前の「妊活の前準備」が非常に重要になります。日々の生活の中で卵子を守り、良質な状態を保つことが、IVFにおける質の良い卵子獲得に直結します。

2. 着床しやすい子宮環境づくり

せっかく良い受精卵ができても、着床できなければ妊娠には至りません。

  • 子宮内膜の環境: 着床しやすい子宮内膜は、適度な厚みと柔らかな弾力、そして十分な血流が特徴です。漢方で**「血」の巡り**(活血)と**「血」の量**(補血)を整えることで、内膜の厚みをサポートします。
  • 冷えの解消: 子宮の冷えは着床の最大の敵です。鍼灸は、お腹や手足の冷えを取り除き、骨盤内の深部血流を改善することで、子宮を温かく、受精卵を迎え入れやすい状態に整えます。

II. IVFのステップ別:鍼灸・漢方の具体的な使い方

鍼灸と漢方は、IVFのスケジュールに合わせて活用することで、より高い効果が期待できます。

IVFのステップ鍼灸のサポート漢方のサポート
採卵周期前・中卵巣血流促進を目的とした施術で、成熟した卵子の数を増やし、質の向上を目指します。卵子の質を高める漢方や、ホルモンの働きをサポートする漢方で採卵に備えます。
移植直前・直後移植前は子宮の血流を最大限に高め、移植直後はリラックスを促し、子宮を安静な状態に保ち、着床をサポートします。ストレスや不安を和らげ、着床をサポートするための安胎効果のある漢方や、子宮環境を整える漢方薬を用います。

III. 成功のカギは「体質に合わせたオーダーメイド」

高度なIVF治療だからこそ、その効果を最大限に引き出すためには、あなた自身の体質に合わせたきめ細やかなサポートが必要です。

当店では、IVFのスケジュールや体調を詳細にお伺いし、鍼灸と漢方薬の専門家が連携して、最短で成功に導くためのオーダーメイドプランをご提案しています。

不安や疑問を抱えたまま治療を進めるのではなく、鍼灸と漢方で心身の「土台」を整え、万全の状態でIVFに臨みましょう。ぜひお気軽にご相談ください。